豊永敬之の便失禁・便もれ・肛門機能不全・直腸肛門痛の論文 of 福岡県飯塚市の肛門科・胃腸科の専門クリニック 豊永医院 痔の日帰り手術・痛くない楽な大腸カメラ・胃カメラ 福岡・飯塚・北九州・田川・直方・宮若・嘉麻・鞍手・笹栗

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主な研究や論文

機能性直腸肛門障害―直腸肛門痛や便失禁など―

成人病と生活習慣病 39(1) 91-95, 2009

豊永敬之、福島恒男、松島誠 (松島病院大腸肛門病センター)

主な内容

  • 直腸肛門痛とは器質的な病変を認めず、慢性的に直腸肛門部の痛みを生じる原因不明の病態をいう。
  • 裂肛、直腸肛門周囲膿瘍や癌などを含む器質的疾患を除外することが最も重要である。
  • 治療は薬物療法、ブロック治療、理学療法を組み合わせて行うが、一般にこれら治療により完治する症例は少なく、日常生活に支障がなくなる程度までに改善することを目標とする。
  • 便失禁とは、自らの意思に反して社会的、衛生的に問題となる状況で肛門から液状または固形の便が漏れる症状をいう。
  • 50歳未満では肛門手術や分娩時の損傷、などなんらかの原因をもつ症例が多いが、50歳以上になると原因がはっきりしないいわゆる特発性が多い。
  • 保存的療法には、食事・生活指導、薬物療法に加えて、バイオフィードバック療法とよばれる括約筋訓練方法がある。括約筋形成術などの外科的手術の適応の決定は、まずは保存的治療による便失禁症状の改善程度や効果をよく評価してから行うのが望ましい。

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